30Nov

■早いもので11月も終わりを迎え、明日からは12月です。
早いといえば、遠赤美人を作るようになってから、もう6年にもなります。
2008年、このようなご縁があって、青森の発明王と言われた大里翁から発明品を引き継ぎ、
【遠赤美人】と命名して、リニューアルして製造して参りました。
公式サイトを立ち上げたのは2009年ですが、2011年にAmazonさんから出品のオファーを頂き
本格的に販売を行うようになってからは3年半ということになります。
■私は都合の悪いことを伏せるのが嫌いですから、この6年で頂いた苦情、返品に至ったケースを
ご紹介しておきます。
記憶にある最初の苦情は、粉が出るというものでした(2009年)。
当時は大里さんから教えられた製法通りでやっていたのですが、
それだと確かに粉が出るのが分かりましたので、工場の方にも知恵を頂き、
完全というわけにはいきませんが、粉が出にくいように改良を加えました。
他には、穴が開いたというものが(確か)7件ほどありましたが、それら全ては結局のところ、
ユーザ様が加熱時間をうっかり誤ってしまわれたというものでした。
さらには、大判を買ったがレンジが小さくて回らないとか、
重いので返品したいとか、要は想定とは違うので返したいというものも(確か)4件ほどありました。
ですので、この6年間でたくさんの方にお使い頂いて参りましたが、
苦情や返品に至ったのは数えるほどしかありませんでした。
■私はとにかく、
1.加熱しすぎないことと
2.ヤケドをしないことを
くどいほど強調してきたつもりですが、発売から6年も経過すると、
もう1つ、強調すべきことがあると思い至りました。
それは、最初に寄せられた粉の件です。
■遠赤美人は、天然の鉱石を使っております。
これを外布は耐熱性の繊維、内布は粉が外に出にくいような繊維で二重にパッキングしています。
購入当初は、全体的にゴツゴツしておりますが、使っていると徐々に角がとれてきます。
つまり、鉱石が摩滅するわけですが、この際にどうしても粉が発生します。
これは使用頻度や試用期間に応じたことで、一概にこうすればこうなるとは申し上げられませんが、
世の中に永久機関が無いのと同様、製品が購入当初の状態であり続けるということもあり得ないことで、
遠赤美人に関して申しますと、時間の経過に伴って鉱石が摩耗して粉が出やすくなるという現象は避けようもありません。
■ちなみに、500Wで3分(※スタンダード、大判)と明記しているにも関わらず、
温かさを長時間、持続させたくて、手で持てなくなるほど加熱する方がおられますが、
そういうことが一度でもあると、鉱石とじかに接する内布に穴が空いてしまうため、
粉が漏れるのを止めることができなくなってしまいます。
また、雑に扱って叩いたり、叩きつけたり、落下させたりしますと、天然の鉱石が砕けてしまい、
それに伴って粉が発生するのは避けられません。
■私はできるだけ長くお使い頂きたいと考えておりますし、
実際に規定通り、丁寧に使いますと、何年も大して粉をふかずに使えることを体験しております。
そこで、注意事項として、
1.加熱時間を守り、過度に熱くしないこと、
2.ヤケドをしない程度、ほどほどに使用することに加え、
3.粉が出にくいように対策はしておりますが、気になるほどの粉が出てくるあたりをもちまして
製品の寿命とお考え頂こうと思うに至りました。
■ただし、3番めの件は、なかなか明確に申し上げられないというのが実情です。
たとえば、パンツを購入して履いていれば、経年に従って劣化します。
多くの場合、履いていて穴でも開いたら、寿命と判断され、ゴミ箱行きとなることでしょう。
しかし、穴が開いたままでも構わずに履く方もおられるでしょうし、
捨てずに補修して履き続ける方もおられると思います。
一概に、穴が空くのをもって寿命だとは言えないものです。
遠赤美人に関しても同様ですので、判断に迷われましたら、ご相談ください。
■遠赤美人は大里翁という発明家から引き継いだものですから、故人の業績を尊重し、
私はできるだけスペック(仕様)を変えずに作っていこうと考えておりました。
しかし、素材を見直せば、製品の摩滅や劣化をより抑制することができると思うようになりました。
より良いものに改良できるなら、きっと創始者も喜んでくださるはずです。
6年間の活動から得た経験を元に、さらに進化させていきたいと考えております。
新療術研究会 橋本馨(問い合わせはコチラから)
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